【福島の家づくり】~市場の一歩先を考えてみる~

   

こんにちは!
担当の渡辺です!

【福島の家づくり】~市場の一歩先を考えてみる~
について書いていきたいと思います!

4月より「住まいの省エネ基準適合」について説明が義務化されます
これまで省エネ性については義務化されたものがなかったのです。
車で言えば燃費の表示、星のついたラベルの説明です。
省エネ基準適合が努力目標だったため、あまり施主様まで伝わることもありませんでした。

そのため、高断熱化や高気密化に目を向ける会社も非常に少数派で、これから省エネ基準と自社のスペックを数値化して比べる作業を始めるところも多いはずです。
それでも基準値が元々低いので、適合して当然といったレベルです・・・
これまで高断熱という名目で建てられていたたてものが実は・・・という話も浮上してくることと思います。
性能が数値化されるので、住まいもいよいよ燃費(光熱費)で選ばれる時代に本格的に突入します。
エネルギー消費量試算結果
ここから本題です。

この先にどんな動きが待っているか。
近々の話として・・・
先ほど住まいも燃費(光熱費)で選ばれるようになると書きました。
なので、指標となるUA値(外皮性能・保温力)の争いになるかと思います。
見積り金額がいくらで、UA値がこのくらいで、光熱費が・・・となるはずです。
ここで一つの落とし穴、C値(隙間面積の測定値)に義務化の数値が無いんです。

UA値は、断熱材をたくさん使って、性能の良い窓を選べば数値が良くなります。
仮に高気密住宅でもスカスカ住宅でも、断熱材や窓が同じであればUA値は同じなんです。
そしてC値には義務がない、ということは・・・です。

C値を気にしないことで起こること
・UA値はいいはずなのに暑い、寒い、冷暖房機の効きがイマイチ・保温力が落ちるため光熱費が掛かる
・隙間風が多いために計画換気が行えない(特に熱交換という高い換気扇こそ効果が薄れる)
・UA値が向上してしまったために内外温度差は大きくなり、壁内の隙間風によって見えない場所でカビが発生する。建物寿命が縮み、健康への悪影響が出る。

C値は光熱費、住み心地、健康、住宅の寿命などに大きく影響します。
必ず気密測定を行ってもらい、大切な資産を守ってください。
UA値がいくら良くなっても、C値が悪かったら本当にもったいない
です!

UA値が一通り浸透してから起こるだろう話として・・・
UA値の争いが一段落する頃、消費者・建て主様はある程度のUA値向上には大してコストが掛からないということに
気付かれると思います。
そのため、UA値アップを高額オプションに設定していたり、適合基準値から全く動かないビルダーをまず除外し始めます。
気密測定をしていないビルダーは蚊帳の外。
ますます質の良いビルダーしか生き残れない時代になります。
そのころには今より住まいづくりの情報が溢れて、お互いの価値基準(住まいのスタンス)が明確になっていき、良いビルダーを選びやすく・選ばれやすくなっていきます。
ハウスメーカーの坪単価や価格設定が性能の割にいかに高かったのか、この話も出尽くしていることでしょう。
ここで価格を落としたら今までは何だったのかという不信感にも繋がるだろうと思いますし。

この先にあるのは、
太陽や風に素直な設計、空調や換気システムの工夫、自然素材の利用、メンテナンス費の低減、耐震構造、環境問題への配慮、そして見た目の美しさです。

今から住まいづくりをご検討されている皆様、よろしければこれからの住まいの価値基準を考えて、より良い住まいづくりを行っていただきたいと願います。

(株)渡辺工務店
渡辺一紘