【福島の家づくり】注目されてくる付加断熱・ダブル断熱 

   

こんにちは!
担当の渡辺です!

今回は付加断熱・ダブル断熱についての記事を投稿いたします!
後日になりますがYoutubeにも投稿しようかと思っている話です。

これから4月になると省エネ性能の説明義務化が始まり、UA値(住宅の熱損失の大小を比べる数値)合戦が繰り広げられると想像しています。
UA値で一定以上の性能を越えるためには「付加断熱」を行う必要があり、「ウチはダブル断熱です!」
という工務店も減りはせずとも増える一方かと思います。
福島(特に弊社のある梁川)は全国的にもトップクラスの暑さを記録し、冬は終日氷点下の日もある過酷な地です。
UA値の提示は計算なので、性能の良い断熱材を使って厚みを増やせば数値は良くなるというそこまで難しくないもの。
本当は一定以上に断熱性能が良くなったら気密性にも目を向けて欲しいものです・・・
そして断熱材の施工が上手じゃないと計算通りの性能が出ないことも広まってほしい・・・
保温される室内温度が少なからず高くなることからの漏気による熱損失や壁内結露のリスク上昇、
換気計画など連動して色々なことを考えないといけないのです・・・
【省エネ基準適合=高性能】ではないのでご注意ください!
省エネ基準適合程度の性能ですと、全部屋エアコン稼働が必要なレベルで、
エアコンを停止したら早い段階で暑いor寒い部屋になってしまいますので。

まずは、付加断熱・ダブル断熱って何?ってお話から。
一般的な住宅の場合、床や壁、天井や屋根に断熱材を施工します。
床でしたら床組みと言われる部分の間にはめ込んでいきます。
床材の下の部分です。写真を載せてみます。
(写真はあえて高気密の精度を上げる前のもの。このような施工が今のところ一般的です。)

壁の場合は壁の中に充填するパターンが多いかと思います。
柱と柱の間に入れていく形です。

天井の場合は天井裏に乗せています。

よくご相談のある断熱材の種類や施工方法はこのような充填断熱と呼ばれる工法の中で、
何をどのように使うかという悩みがまず始めにあります。
付加断熱やダブル断熱は、これらの断熱施工した部分の内側or外側にさらに断熱材を足していく工法になり、
目標とする断熱性能が充填断熱だけでは足りない場合に行います。
弊社の場合はまずは室温目標を元に必要性を検討することが多いです。
もちろん充填断熱だけでも断熱材の厚みや樹脂サッシの利用をしっかりと考えれば十分な性能を計画することは可能です。
充填断熱だけで足りないと判断される場合、付加断熱を行うには相応のコストアップがあるため、
目標室温を明確にしたり、メンテナンス費や光熱費やエネルギーの削減量がイニシャルコスト(導入費用)
に見合うかしっかりと検討していった方が良いと思います。
充填断熱での性能向上の場合、材料が変わるだけで手間はほぼ同じですが、
付加断熱は工程そのものが増えるので材料費+手間が掛かります。

床、壁、天井(屋根)それぞれに付加断熱の方法はありますが、一番多いのは壁の付加断熱です。
内側でも外側でも可能ですが、ほとんどの場合は外壁側への付加になると思います。
(チラシでよく見るダブル断熱のパターン)

それではここから外壁側への付加断熱をご紹介させていただきます。
使用する断熱材は繊維系(グラスウールやロックウール)
プラスチック系(ウレタンフォーム、ポリスチレンフォーム、フェノールフォーム)があり、
何を使うかによって性能が変わりますが、外壁の仕上げ方も変わります。
先ほど書かせていただきました付加断熱のコスト(工程+材料費+手間)の部分で
外壁の仕上げ方がコスト面で非常に大きいです。
外壁には乾式(サイディングやタイル、ガルバや木材?)と湿式(塗り壁系)があり、
それぞれに特徴が違いイニシャルコストもメンテナンスコストもバラバラです。

付加する断熱材と外壁材の組み合わせには多様なパターンがありますが、すべてを書くとなると中々の量になるので、
今回は弊社が推奨する付加断熱~外壁をご紹介して締めたいと思います。

弊社が推奨する付加断熱材はEPS(ビーズ法ポリスチレンフォーム 発泡スチロールです)を外壁面に直貼りして
この断熱材に直接樹脂モルタルとメッシュを張り、その上に仕上げ材を塗る塗り壁仕上げです。
湿式外張り断熱工法と呼ばれる方法で、外壁工事と付加断熱施工が一体となっています。
付加断熱を行っている工務店の中ではメジャーな工法になりますが、認知度はまだまだ低いのが現状です。
これからさらに注目されていくことと思います。
そしてきちんと通気や防火についての認可を取っている工法となります。

画像を見ていただくとお分かりいただけるように、断熱材下地に直接樹脂モルタルを塗って仕上げています。
接着強度は1cm×1cmで6kgもあり剥がれ落ちません。
一般的なサイディングの外壁ですと10年~でシーリング打ち替え、30年もすると張替えの検討となりますが、
この外壁材は30年の段階では高圧洗浄をしてまだまだ使うことが可能で、光触媒の効果もあり美しい見た目を損ないません。
(一式の材料は弊社が代理店として取り扱うことが可能ということもあり、他社様よりお求めやすい価格設定が可能です。)
是非、付加断熱で快適で省エネな暮らしや美しさを損なわない住まいづくりをご提案させてください!

今後、付加断熱を行うことによる性能向上は珍しい少数派の考えではなくなってきます。
特に福島は夏は暑く冬は寒い、寒暖差のとても大きいエリア。
これまでの断熱性能では全然快適さが得られないということが実証されてきました。

量産型住宅の時代を終わらせましょう!
ありがとうございました!

(株)渡辺工務店
担当 渡辺